霊界・恐怖体験

怪談徒然草 (角川ホラー文庫): 加門 七海: 本

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怪談徒然草 (角川ホラー文庫)

怪談徒然草 (角川ホラー文庫)

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   『清明。』、『環蛇銭』などで知られる伝奇作家加門七海が、自ら体験した数々の怪奇譚を4日4晩にわたって語り下ろした実話怪談集。「腹を括って、今まで端折ってた部分とかも喋ろうかな」という加門の宣言どおり、長く封印されてきた話や、これまで他の書籍等で語ったものに、表に出せなかった部分を付け加えて完全版としたエピソードまで、40あまりの体験談が収録されている。

   加門いわく「いまだ継続中」という両国、震災慰霊堂の話。日本人も多数犠牲となった上海の列車事故が起きる数日前に重慶の旅館で出会った死神。1階のドアが塗り固められ、2階のドアも針金で封じられたある町工場の話。どこからか丸めた髪の毛が落ちてくるという某出版社別館の更衣室。真冬の東京で遭遇した井戸の上の首だけの女…。

   これほどさまざまな怪奇体験をしていながら、それを語る加門の語り口は実にあっけらかんとしている。幽霊にマッサージをさせた話やかみついて格闘した話などは、ユーモラスなほどだ。しかしこの加門の軽妙な語りに引きこまれていくと、いつの間にか怪異の扉へと引きずり込まれていくことになる。加門が「ほんっっとうに!参りました」と語る最終夜にまでたどり着いたころ、読み手は想像を絶する恐怖を体験するに違いない。「怪談の神髄は語りにあり」というコンセプトで編まれた本書の試みは、見事に成功しているといえそうだ。(中島正敏) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

出版社 / 著者からの内容紹介

作家加門七海が、本当に体験した怪異譚を語る
両国・震災慰霊塔に関わる話、重慶の旅館で出会った死神の話、二人の死者がでていた町工場での体験談など、本当に起きた数々の体験談を語った話題の怪談集を文庫化!

内容(「BOOK」データベースより)

「平家がまだピチピチしていて、とてもよろしゅうございました」と壇ノ浦での旅行を語る加門七海が、体験した本当にあった怖い話。中国旅行中に重慶の旅館で出会った死神。無理やり造りを変えてしまったために、氏子が次々と死んでしまった神社。付き合う男性が全員死んでしまった絶世の美女。そしていまだに続いているという東京都慰霊堂と三角屋敷を巡る話(完全封印版)などありとあらゆる体験を語った「怪談本」の決定版。

内容(「MARC」データベースより)

作家が自身の処女恐怖体験をはじめ、これまでに遭遇してしまった身も凍る戦慄の体験談を、4日4晩にわたって語り切った実話怪談集。最終夜に幽霊屋敷体験談の白眉「三角屋敷を巡る話」の完全封印版を掲載。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

加門 七海
作家。著書に『人丸調伏令』『晴明。』『平将門魔方陣』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

第1夜 神田のとある雑居ビルの一室にて(はじめに
あの橋を渡って
療養地の一夜 ほか)
第2夜 渋谷のとあるビルの会議室にて(第一夜の後に…壇ノ浦の平家
嫌な感じの幽霊 ほか)
第3夜 根津のとある旅館の一室にて(第二夜の後に…
まずは旅館の話から
自称霊能者 ほか)
最終夜 再び根津のとある旅館の一室にて(三角屋根を巡る話 完全封印版)