内容(「BOOK」データベースより)
エネルギーの流れる複雑な「回路」。大海原に敷かれた目に見えぬ「海路」。では、「怪路」とは?それは因から始まる呪われた未来への道筋であり、果から辿り返す忌まわしき過去への旅路である。道は暗く、迷路のごとく入り組んでいる。途中、得体の知れぬ何かが潜み、罠を張り、手ぐすね引いて通る者を待ち受けている。そして恐ろしいことに、因と果の道が出合うという保証すら全くない。撒かれた呪いの種はどこまでも蔓を伸ばし、出口を見出せないままとぐろを巻く。怪事の原因を取り除こうと大本を辿れば、無限に彷徨うばかりで何も見つからない。迷い込んだが最後、どうなるか分からないのがこの「怪路」なのである。だが、因果に縛られ先の見え切った日常の退屈さを思えば、このスリルは存外面白いかもしれない。さあ、ページを捲ればそこに貴方の「怪路」は広がっている…。